乳腺炎が職場復帰で突然発症!詰まり解消で経験した激痛の針治療体験談!

2020年9月10日

3人の子どもを母乳で育てたママさんの話です。

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ありがたいことに私は、『母乳がなかなか出ない』『出すぎて詰まって困る』という悩みがなく、母乳育児ってこんなものなのね~と、特に悩むことなく、気楽な育児をすることができていました。

そんな私が乳腺炎に悩まされたのは、育児休暇が終わり、仕事に復帰してから。

夫婦共働きが増え、働くママが増えてきているので、ぜひとも私の失敗談・教訓を伝えられたらな、と思います。

乳腺炎が仕事復帰で発症。母乳の逃げ場がない!

育児休暇中は、母子ともに離れることなく、お互いのペースで母乳をあげられますよね。

ちょっと張ってきたなーと思ったら、絞って捨てたりと、調整も気軽にできました。

しかし、仕事中となるとそうはいきません。

私は復帰してから、フルタイムでの仕事だったので(育児時短勤務の存在を知らなかった)、職場までの移動時間を含めると、ほぼ朝から晩まで母乳をあげることができなくなってしまいました。

母乳をあげないので、当然おっぱいはカンカンに張ってきます。

そこで、絞れればいいのですが、おっぱいを両方絞るには最低でも10分は必要です。

それでも十分に絞れるかどうか。

それに絞る場所も大切です。

職場で母乳を絞れる場所がない!

まさか、ずっとトイレに籠っているわけにもいかないし(一つの部署に一つしかトイレがなかった)、絞った母乳を入れる容器はどうしよう?

激務や周りの目もあり、仕事中に抜け出しておっぱいを絞ることも出来ず、昼休みは保育園のお迎えに間に合うように、休憩返上で仕事をするためご飯をかきこむのみ。

仕事が終わると、保育園へダッシュ。絞る余裕なんてありませんでした。

せめておっぱいに良い食事など意識できればまだよかったのですが、久しぶりに仕事に復帰した疲れから、家事は手抜きになり、食事はもちろん簡単なものが中心に。

外食も増えました。

以上のことからもわかるように、仕事復帰をすると、育児休暇中と同じようにはどうしてもできず、母乳育児には適さない環境になってしまいます。

乳腺炎は突然に・・・

そして、それは突然やってきました。

夜中に左胸の激痛と、眠れないほどの急激な寒気。

本当に寒くて、歯がガチガチするという体験を初めてしました。

熱を測ってみると41.8℃!

人間って42℃以上で死ぬんだよな、と死を初めて意識した瞬間でもありました。

解熱剤を飲んでも熱は全く下がることなく、おさまることのない寒気。

とりあえず横になろうにも、胸が重力で垂れるだけで、痛くて横になれない。

しぼろうと試みるも、カチカチで出てくる気がしない。

そもそも痛すぎて絞れない。

まさに生き地獄でした。

ワラにもすがる思いで、いろいろなことを試しました。

子どもを出産した産院へ受診

乳腺炎になって、すぐにしたことは病院への受診でした。

しかし、やはり産院の助産師さんは出産の取り上げと出産後の母乳フォローがメインであり、乳腺炎は専門分野ではなく、簡単なマッサージと葛根湯・抗生剤の処方で終わりました。

そんなので、頑固なつまりが解消されるわけでもなく。。。

紙おむつで簡易アイスノンの作成

母乳は血液から作られているため、張りのある時は冷やすことで母乳の生成スピードを落とすことができます。

また、乳腺炎は母乳が通る道の乳管が詰まり、細菌が繁殖することで起きている炎症のため、冷やすことは炎症を和らげるのに効果的です。

前述した産院で、紙おむつに水をしみ込ませて冷凍庫で冷やすことで、おっぱいにフィットさせることのできる簡易アイスノンができると教えていただき、さっそく実践しました。

普通のアイスノンだと、ちょうどいいサイズがなく患部になかなか当たりません。

また、アイスノンが溶けていくにつれて、結露した水滴で衣服が濡れて不快感が増します。

その点、おむつアイスノンではおむつが防水・給水になっているので衣服が汚れにくく、大きさも十分胸を包み込むことができて、患部にしっかりフィットします。

いい方法なのですが、私の肌が弱くおむつかぶれのように胸周辺の皮膚に赤みとかゆみが出てきてしまい、途中で断念してしまいました。

子供に母乳を飲んでもらう?

産院で、母乳は引き続き飲ませたほうがいいという指示のもと、発症後も今まで通り母乳を我が子に与え続けていました。

しかし、当時我が子は1歳3か月。もう離乳食も進み、おっぱいはきまぐれに吸うのみ。

乳腺炎を起こしているおっぱいは美味しくないのか、反対側ばかり吸おうとする。

いざ吸わせてみようとしても咥えられるだけで、激痛で自分が耐えられない。

すぐに挫折しました・・・

助産院で母乳マッサージを受けた

産院のアドバイスのもと上記の方法を試してみましたが、一向に良くなる気配もなく、熱も下がらず苦しんでおりました。

このままでは死んでしまう!と、意を決して個人経営の助産院をネットで検索し、コンタクトを取りました。

幸いなことに、すぐにおっぱいマッサージをしていただけることになりました。

母乳の詰まりが取れたら黄緑色の膿が…

診察台に横になって診てもらい、マッサージというより詰まりを取る作業に入られました。

少しでも動かすと激痛が走るおっぱいを容赦なく、ちぎれそうなほど動かします。

しばらく動かしていると、乳頭から黄緑色のドロッとした液体が出てきました。

これが細菌感染している母乳で、乳腺炎のもとになっているそうです。

なかなかのドロドロ具合だったようで、その後もしばらく絞られていましたが完全に詰まりきっている部分があり、膿を取ることができず、注射針を詰まっている乳管にさして無理やりつまりを解消していました。

おっぱいに針治療というと痛そうに感じますが、それ以上に触られるだけでも痛い、カチカチのおっぱいを散々グリグリしていたので、針を刺したことも感じませんでした。

針を刺したおかげで無事に乳管も開通し、ドロッとした母乳がしばらく出た後、いつもの白いきれいな母乳が勢いよく噴水のように出てきていました。

かれこれ、1時間以上絞ってもらっていたと思います。

そのころには、おっぱいの痛みもすっかり消失していました。

ゴッドハンドとはこの人のことなんだなーと、しみじみ思ったのを覚えています。

乳腺炎を放置しておくと、手術が必要になる場合も!

今回の乳腺炎はなかなかのものだったらしく、針の処置でも開通しなかったら大きな病院で胸を切開する手術をしなければいけなかったと説明され、ゾッとしました。

実際、外科的な治療を必要とする乳腺炎もあるようです。

そもそもなぜここまで悪化したかというと、

・普段の食生活がダメだった

・こまめに絞っていなかった

のは勿論、葛根湯が原因の一つだったようです。

葛根湯が乳腺炎の原因に?

葛根湯は漢方薬です。

漢方薬には血行を促進する働きがあります。

軽度の乳腺炎には、葛根湯を内服することで母乳の生成を増やし、その母乳を外に排出する勢いで膿を体外に出すという効果があるようです。

しかし、私のように完全に詰まってしまっている人の場合、葛根湯を飲むことで、母乳の生成は増えるが出口がないため外に出せず、きれいな母乳もどんどん汚れていき炎症が悪化してしまうようです。

私は処方されてから、3日間葛根湯を飲み続け、痛みと熱に耐えていました。

それも悪化の一つだそうで、自分で絞っても出ないくらい詰まっているときは、すぐに助産院でマッサージを受けなさいと、指導もいただきました。

マッサージは1回5,000円程度かかり、なかなかの出費ですが、価格以上の効果があったと感じています。

さいごに

実際、乳腺炎になってみて、本当に痛くて辛い体験でした。

万全の状態で仕事に復帰していくためには、育児休暇中に断乳を進める、ミルクに切り替えていくように調整することが必要だと痛感しました。

母乳の子は、哺乳瓶からミルクや搾乳を飲めない子がいるため、まだおっぱいが必要な時期に仕事復帰をする予定の方は、哺乳瓶で飲む練習も必要です。

母乳が出ていて母乳育児でやってきていたのに、仕事に復帰するからやめると思うと、子どもに対しての罪悪感を感じたりするかもしれませんが、ミルクでも充分母乳と変わらない栄養があります。

自分を責めずに、仕事復帰のための断乳、ミルクへの切り替えを決断できる勇気を持つことも、仕事復帰後の乳腺炎の予防のためにとても大切だと思います。。

以上が、私の仕事復帰における母乳育児の失敗談でした。

仕事復帰を控えているママの、参考になれば幸いです!

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